【民法改正】免責的債務引受は債務者の意思に反してもできるようになった

免責的債務引受とは

免責的債務引受とは、引受人が債務者の債務と同一のものとを引き受けて、債務者が自己の債務を免れる契約のこと。

例えば債権者A、債務者Bがいる場合においてCが免責的債務引受をすると、Cが引受人となりBは債権債務関係から離脱をする。

なお、免責的債務引受と関連する「併存的債務引受」の記事はこちら

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免責的債務引受の効果を生じる3パターン

免責的債務引受の効果を生じさせるためには下の3つのパターンのいずれかに該当する必要がある。

1:三者の合意

当然、債権者と債務者、引受人が合意をすれば免責的債務引受をすることができる。

2:債権者と引受人との契約+債務者への通知

債権者と引受人のみの話し合いによって当該契約を結ぶことも可能。

従来は債務者の意思に反して免責低債務引受をすることはできなかったが、改正されてから債務者の意思に反しても免責的債務引受が可能となった。

なぜなら債務の「免除」は債務者の意思に反してでき、免責的債務引受でこれが認められないのはバランスが悪いから。

 

一方で債務者がまったく知らないまま契約関係から離脱することは不当とも考えられるため、免責的債務引受の効果を生じさせるためには、債権者が債務者に「通知」をすることが必要となる。

472条2項
「免責的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。この場合において、免責的債務引受は、債権者が債務者に対してその契約をした旨を通知した時に、その効力を生ずる。」

3:債務者と引受人との契約

債務者と引受人が契約することでも効果を生じさせることができる。
ただしこの場合には「債権者の承諾」が必要。

なぜなら債権者にとって誰が債務者となるのかは非常に重要な問題だから。
もし引受人となった者が無資力だと義務を履行させることができなくなるおそれがある。そのため債権者が承諾をしなければ債務者は免責されない。

472条3項
「免責的債務引受は、債務者と引受人となる者が契約をし、債権者が引受人となる者に対して承諾をすることによってもすることができる。」

引受人の抗弁について

改正民法472条の2では、債務者が有する抗弁権を理由に、引受人も抗弁を債権者に主張できるとある。

そのため債務不成立、契約が取消・解除されている場合などには免責的債務引受により引受人となった者は抗弁をもって対抗できる。

ただしあくまで引受人は履行を拒絶できるに留まり、契約の取消や解除自体はできない

契約上の地位まで引受人に移転するわけではないからである。

もちろん、免責的債務引受ではなく契約上の地位も移転する契約(三面契約)をしたのであれば解除権・取消権も移転はする。

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まとめ

免責的債務引受とは「引受人が債務者の債務と同一のものとを引き受け、債務者が免責されること」を言う。

そして免責的債務引受の効果を生じさせるためには、下のいずれの手段による。

  1. 債権者・債務者・引受人の三者で合意する
  2. 債権者と引受人で契約する + 債権者が債務者に通知する
  3. 債務者と引受人で契約する + 債権者の承諾を得る

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