【入門-天皇】天皇の責任や地位、国事行為等、かんたんに解説

責任

憲法3条では、天皇の国事行為のすべてに内閣の助言と承認を要し、内閣がその責任を負うと規定されています。

文言上は「助言と承認」となっていますが、これは一つの行為と考えられており、内閣が助言と、承認に、それぞれ閣議を開く必要はなく、1回の閣議でいいとされています。

そして助言・承認については内閣の自己責任となるため、天皇は政治的に無答責となります。

また刑事責任も生じず、判例上も天皇に民事裁判権が及ばないとしています。

つまり、民事上の債務を負うことはありますが、その履行が強制されることはないということです。

地位

憲法2条では、天皇の地位につき、世襲であることが規定されています。

しかし男系であることは憲法上の要請ではなく、あくまで皇室典範の規定によるものです。

よって、憲法上女性天皇は許されます。

また皇位承継が天皇の崩御とされているのも皇室典範によるもので憲法上規定されているものではありません。

よって、生前退位も憲法違反にはなりません。

国事行為

天皇の国事行為を一部ピックアップすると以下のようになりますので、最低限押さえておくといいでしょう。

  • 内閣総理大臣の任命
  • 最高裁判所の長たる裁判官の任命
  • 憲法改正、法律、政令および条例の公布
  • 国会の召集
  • 衆議院の解散
  • 国会議員の総選挙施行の公示
  • 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除および復権の「認証」

など

※内閣総理大臣の任命は、国会の指名に基づいている

※最高裁判所長官の任命は、内閣の指名に基づいている

財産

皇室の財産は国有財産です。

憲法88条では、皇室の費用につき、予算に計上して国会の議決を経なければならないと定められています。

そして皇室の財産授受についても国会の議決を要するとの規定があります。

ただし、あらゆる経済行為に国会の議決を要するわけではなく、一定の場合には国会が個別に議決を経ることを要さないと皇室経済法に規定されています。