委任・請負・事務管理・寄託の契約についてかんたんにまとめる

ここでは委任・請負・事務管理・寄託について簡単にまとめます。

寄託

返還時期を定めた場合であっても、寄託者は、いつでも返還請求できます
⇔ 受託側はやむを得ない事由がなければできません。

なお寄託は原則無償、要物契約です。

民法改正により寄託は「諾成契約」となりました!

寄託に関する民法改正のポイント、使用貸借・消費貸借との比較等はこちら

「寄託」が民法改正で変わったポイント!諾成契約化や解除・損害賠償のことなど解説
寄託契約は民法改正の影響を受けて諾成契約となり、その他解除権等のルールも新設されている。このページでは寄託に関する改正ポイント等を解説する。

委任契約について

委任契約では、無償契約が原則で、報酬の特約がなければ支払い義務は生じません。

また、報酬の特約がある場合でも、委任者は自由に解除ができます。
⇔ ただし、不利な時期に解除すれば損害賠償が必要です。

【仕事の結果】を目的とする請負と異なり、
【事務処理の過程自体】が委任では目的です。

そのため解除をした場合でもその効果は遡及しません(逆に請負契約では遡及する)。

 

受任者は無償でも善管注意義務を負います。委任契約は信頼関係を基礎に交わされる契約だからです。

⇔ 寄託の場合、無償なら自己の財産に対するのと同一の注意で足りる。

そして委任者が受任者に報告を求めた時、および委任終了時には報告が必要とされます。

受任者には費用の前払い請求権があります。また、受任者の過失なく損害を受けたとき、委任者に対し賠償請求ができます(委任者は無過失責任)。

⇔ 寄託・事務管理にこの規定は準用されていません。

―委任の終了条件―

  • 委任者・受任者の死亡
  • 委任者・受任者の破産
  • 受任者の後見開始

代理の終了要件と似ていますが、代理の場合は本人が破産しても終了しない点で異なります。

事務管理

管理者は、悪意または重過失がなければ損害賠償責任は負いません(管理者の軽過失によって損害が生じても賠償しなくて良い)。

委任契約における

  • 報告義務
  • 受取物の引渡義務
  • 金銭消費の責任(ネコババした者はその消費につき無過失責任)

などは事務管理にも準用されます。一方、

  • 費用の前払い請求権
  • 事務管理において損害を負った場合の責任追及

の権利については準用されていません。

請負契約

請負契約では、債務者の責任なく履行不能になった場合(危険負担)、債務者主義に則り、報酬を受け取ることはできなくなります。

また、注文者は、いつでも損害を賠償して解除ができます。

―担保責任―

仕事の目的物に瑕疵がある場合、修繕の請求または修補】とともに【損害賠償】の請求ができます。

  • 過分の費用がかかるときは損害賠償の請求のみ可能。
  • 瑕疵により目的を達することができなければ解除が可能
    ⇔ 建物その他土地の工作物については不可
  • 請負人の担保責任は引渡し後1年で消滅
    ⇔ 土地の工作物または地盤の瑕疵については5年